ギル「待ち遠しい、待ち遠しいぞ!!フフフハハハハ!!」
言峰「どうした?いつに無く上機嫌だな。ギルガメッシュ。」
ギル「もうすぐ、聖杯が手に入るのだからな!いてもたってもいられまい!」ハハハハ
言峰「まだ、手に入れたわけではない。そう気を早めるな。」
ギル「残るはセイバーとそのマスターだけであろう。
後は貴様が聖杯を召還し、そしてその泥をセイバーに飲ませれば…フフッ
アイツが苦しみ悶え、我に縋る姿が目に浮かぶ…ハッハッハッハ」
言峰「個人への執着は破滅を招くぞ?…。ギルガメッシュよ。」
ギル「愚問だな。我が負けるなどありえん。」
言峰「これは忠告ではなく、僅かながらもお前を心配してやっているのだ。」
ギル「くだらん。お前らしくないぞ言峰。」
言峰「まぁ、そう言わず付いてきたまえ。」
ギル「こ、これは!?なんだこの物騒なものは!」
言峰「ふふ、我が協会が10年の歳月を費やし、やっと完成させた
究極の装置!その名も!
もしもこんな世界があったらいいな!装置!!」
…
ギル「くだらん。お前との戯言に付き合ってる暇はない。じゃぁな」
言峰「ま、待つのだ!ギルガメッシュ!」
ギル「なんだ?」
言峰「この装置はお前が思っている以上に素晴らしいものだ!」
ギル「ほぅ」
言峰「この装置ならお前の願望を意図も簡単に叶えることができる!」
ギル「ふん、俺は実際にこの目でセイバーの苦しむ姿が見たいのだ。そんな紛い物などには興味ないわ!」
言峰「ふふ、この装置はほぼ完璧に五感を感じることができる。無論、現実のそれとは全く区別が付かない!
さぁ!ギルガメッシュよ!このヘルメットを!」
ギュッギュッ
ギル「こら、ま、まて!」
言峰「どうしたというのだ!?さぁ早く!」アセアセ
ギル「我は具体的に何をすればいいのだ!?」
言峰「お前は何もする必要はない。ただ傍観していればいいのだ。
この装置が作りだす世界では、セイバー、やつの能力は無に等しい。
そして私が独自に不運A+のスキルを付加しておいた。」
ギル「それはすばらしいぞ!だが、万が一、我を退屈させるようなことがあれば…」
言峰「心配は無用だ。お前はあの世界で退屈など、ふふ…」ポチッ
ギル「うわぁぁぁぁぁぁ」
……
の物語の主人公は唯我独尊、傲岸不遜の
どうしようもない高校生ギルガメッシュである。
おっと、早速彼の目の前に飛び込んで来たのは
虚ろげな表情をして道端で立ち尽くす少女…
彼女の瞳に活気とうものは一つも感じられなかった…
ギル(お、あそこにいるのは…近づいてみよう)
タ タ タ
セイバー「えくす…」
ギル(は?)
セイバー「かりばー!」
ギル「何を言っているのだ?」
セイバー「はっ、あなたは…」
ギル「?」
セイバー「あなたはこの学園が好きですか?」
ギル(大丈夫か…こいつ…)
セイバー「私は好きだ。だが…、何もかも変わらずにはいられない…
楽しいこと、うれしいこと…。それでも」
ギル「ふん、くだらん。じゃぁな」
ギル(なんだ?今のは本当にあのセイバーなのか?まぁいい。楽しみはこれからだフフフ、ハハハ)
タッタッタッタッタ
教室
ワイワイガヤガヤ
ギル(朝から雑種共め騒ぎ倒しおって!我の睡眠を邪魔するか!)
ガラッ
セイバー「お、おはよう!」
シーン…
ギル(なんだ?さっきまで騒がしかった教室が…)
士郎「おはよう!セイバー、さ、さぁ席につきなよ」
セイバー「」コクリッ
ヒソヒソ
(うわぁ…、アルトリアだよ…朝から馴れ馴れしく挨拶とか…)
(転校生の癖に生意気よねー)
(なんか口調も大人びてて気持ち悪いよな)
ヒソヒソ
ギル(なるほど、どうやらあの小娘はこの世界では皆からはぶられ
孤立しているのだな、フフ、これは見物だ。)
士郎「心配するな。セイバー、きっと時間が解決してくれるはずだから。」
セイバー「士郎…。ありがとう…。私も皆に受け入れられよう努力する」
ギル(そうだ、足掻けセイバー。そしてもっと我を楽しませろ!)
ガラガラッ
切嗣「さて、みな席について朝のHRをはじめるよ」
ヒソヒソ
シンジ「おい、竜之介」
竜之介「なに~?超眠いんだけど」
シンジ「アイツ(セイバー)に紙くず当てて、誰が一番うまく当てれるか勝負しようぜ」
竜之介「いいね~!よぉし!早速!」
ポカッ
セイバー「いたっ、だれ?」ジー
クスクス
セイバー「くっ…。」(ここは我慢だ)
ポカッ
セイバー「いたっ、おい!誰だ!今のは!」バンッ
切嗣「おいHR中だぞ。静かにしろ」
セイバー「す、すいません」スッ
クスクスクス
シンジ「今のは俺の勝ちだな!」
竜之介「俺のほうが絶対coolだったって!」
ギル「ハッハッハッハッハ!!これは愉快だ!」
切嗣「ギルガメッシュ、何がそんなにおもしろい。
HR中だぞ。」
ギル「チッ」
ギル(些細ではあるがこれもまた楽しみがいがって
良いものだぞセイバー、フフフ)
士郎「くそ、あいつら…」
そして、午前中の授業は終わり昼休み
生徒たちは皆賑やかに食事を楽しむ。
午前中、ずっと嫌がらせを受けていたセイバーにとっても
至福の時である。
美味しいお弁当を食べててストレスを発散しよう!
そう思い彼女は鞄に手を入れるのだが…
セイバー(ない!あれ?ない!)ガサ ゴソ ガサ ゴソ
士郎「どうしたの?セイバー」
セイバー「ないんです!お弁当が!」
士郎「家に忘れてきたんじゃないの?」
セイバー「いえ!確かにもってきたんです!」
士郎「う~ん。よし!じゃぁ一緒に探そう!きっと落としたんだと思う!」
セイバー「お弁当を落として気づかないはずがありません…」ショボーン
シンジ「じゃぁ!アルトリアの弁当開けちゃいま~す!」
パチパチ
竜之介「さすが!旦那!あいつの弁当盗むなんてこと考えるのあんたしかいねーよ!!」
ジル「ふふふ、あの娘はお弁当を食べる時が至福の時だと私にはすぐわかりました!」
シンジ「だからって唯一の楽しみを奪っちゃうなんて!はっはっはっは」
ギル「雑種ども!さっさと開けて我に見せろ!」
シンジ「ではでは!改めまして…」
パカッ
ヒラヒラッ
ギル「おい、弁当から何かおちたぞ?」
ジル「どれどれ、これはお手紙のようですな」
シンジ「えぇ!誰から!?ラブレター!?」
ギル「興味深いな、我に読んで聞かせろ」
ジル「かしこまりました」コクリッ
セイバーちゃんへ
なんだか学校大変みたいね。転向してきたばっかりだし無理ないかな。
でもね、学校は本当におもしろくて楽しいことなのよ!
きっと、セイバーちゃんも学校が大好き!って思うはず!
だから、今は辛いと思うけど…がんばってね!
というわけで今日は唐揚げ大量サービス、笑
味わって食べてね!
大河より
……
竜之介「プハハハハハハッッ!!なんだこれ!?」
シンジ「こいつ毎日、手紙とか書いてもらってんの?あっはっはっは!」
ジル「こ、これは、さすがに本人に…」
ギル「くだらん、捨てておけ。」
シンジ「で、この弁当どうする?俺はおなかいっぱい」
竜之介「俺もパス」
ギル「我はこんな雑種のつくったものなど食さぬ。その紙切れと共に
捨てろ。」
ジル「かしこまりました…」
トボトボ
士郎「う~ん、やっぱり見つからないな…」
セイバー「もう、探すのはやめましょう。」
士郎「で、でも…」
セイバー「早くしないと、士郎が食事をする時間がなくなっちゃいます。」
士郎「…。じゃぁ!今日は俺が食堂でセイバーの分もおごるよ!
ん?あれは?」
タッタッタッタッタ
士郎「…。誰だ…こんなことしたの…」
セイバ「どうしたのです?士郎!…、これは!?」
二人が目にしたものは
無残にもゴミ箱に放り込まれた
セイバーのお弁当であった。
ゴミ箱の中にぶちまけられたご飯や唐揚げらしきものの残骸が
痛々しい…
下郎endにするかそれとも…
悩みます
士郎「くそ!ゆるせない!!いくら何でも!」
セイバー「う、うぅ…」ポロポロ
士郎「セイバー…」
セイバー「私は…、もう…学校には…」シクシク
士郎「だめだよセイバー!そんなの!あいつらに負けたようなものじゃないか!」
セイバー「ですが!士郎!私は…辛いのです…。」
士郎「でも!そんなの!」
セイバー「もうこんな目に遭いたくないんです!!」
タッタッタッタッタッタッタ
士郎一選択かぁ…
言峰「ここが、こうなってあれがあぁなって…」カキカキ
セイバー(はぁ、結局…何も食べてない)
士郎(絶対に!犯人を見つけてやる!!)
ギル(フフ、まだまだ楽しみはこれからだぞ…セイバー。
だが…なんだ?この胸にべたつく泥のような感覚は…)
ジル(うぅ…、聖処女よ…私は…)
言峰「それでは教科書の…」(何だ!?この無音の騒がしさは!!)
放課後
ギル「おい雑種、あの娘は何か部活とやらに所属しているのか?」
シンジ「ん?アイツは剣道部だが」
ギル「そうか、ならどこにいるのだ?」
シンジ「剣道場じゃない?じゃぁ俺も弓道がるんで」タッタッタッタ
ギル(セイバーが部活に励む姿などあちらの世界では願っても見れまい。
折角だ。見に行くとしよう)
しかし、剣道場でセイバーを見ることはなかった
学園内を彷徨うも一向に見つかることはなく…
途方にくれたギルガメッシュは
とりあえず、教室へと戻ったのであった。
教室の扉に手をかけたその時、
中から静かな泣き声が聞こえてくるのに気づいた…
ギル(なんだ、こんなところにいたのか…)
セイバー「はぁ…、私は、この学園が好きだ…うぅ、士郎もいる…やりがいある部活動だってできる…
で、でも…私は…うぅ…」グスンッ
ギル「見損なったぞ、セイバー。」
セイバー「!?お、お前!いつから!?」アセアセ
ギル「我の知っているセイバーはそんな腰抜けではなかったぞ。」
セイバー「私の何がわかるというのだ!」
ギル「ふん、己の領分も越えた悲願に手を伸ばし、苦悩し、それでも尚、足掻くお前に我は惚れたのだ。」
セイバー「貴様…何が言いたい?」
ギル「たかが雑種共に心を折られるようなお前など我が寵愛には断じて値せぬ。」
セイバー「こんな…こんな私に説教か!」
セイバー「さっさと消えろ!ギルガメッシュ。私に関わればお前も
標的にされるぞ」
ギル「我に命令するな。雑種共が我に手出しなど、笑わせるな」ハッハッハッハ
セイバー「…。強いのだな…お前は…。私に話しかけてくれる人なんて士郎しかいなかった…」
ギル「はぁ…。貴様、どこまで落ちるのだ?そんなもので騎士王を語るなど片腹痛いわ!」
セイバー「さっきからわけのわからないことを…お前は私を勇気付けようとしてるのか?」
ギル「勘違いするな。セイバー、我は正面からぶつかり足掻くお前を見たいだけだ。じゃぁな」ガラッ
セイバー「ギルガメッシュ…。」
ギル(途中退場されてはつまらぬからな…さて、明日が楽しみだぞ。セイバー)フフハハハハ
帰り道、不適な笑い声を上げ、幾たびも人に指を指され
帰っていくギルガメッシュであった。
次の日
セイバーは休むことなく学校へ登校してきた。
しかし、今日の彼女は一味違う。
いじめに正面から向き合う覚悟できたのであろうか!?
そして、彼らの恩師でもある言峰先生は
このいじめ問題に早く気づくことができるのか!?
士郎「おはよう!セイバー!やっぱり学校来てくれたんだ!」
セイバー「士郎、えぇ、逃げていてばかりでも仕方ないですし。」
士郎「うん!そうだね!一緒にがんばろ!」
ガラッ
切嗣「みんなおはよう、早速HRをはじめます」
ヒソヒソ
シンジ「今日も勝負しようぜ!」
竜之介「今回はおあいこなしだぜ?」
ヒソヒソ
ポンッ
セイバー「いたっ…おい!だれだ今の!」ギロッ
切嗣「おい、HR中だぞ。どうして君は…」
セイバー「誰かが私に向かってこの紙切れをなげたのです!!」
切嗣「なに?おい、アルトリアにいたずらをしたのは誰だ?」
シンジ 竜之介 「」
切嗣「見たところノートの切れ端のようだが…何なら今すぐにでも
全員のノートをチェックしてもいいのだぞ?今のうちに申告すれば…」
シンジ「ひっ!はい、は~い!俺がやりました!あ!こいつも!」
竜之介「あ!おい!」
切嗣「お前たち…、HR後すぐ職員室まで来なさい」
ギル(ふん、雑種共め!しくじりおって…)
休み時間
士郎「すごいよ!セイバー!この調子でがんばろう!!」(俺も早く弁当の犯人を見つけないと…)
セイバー「えぇ、私は負けません!足掻きます!」
士郎「え?足掻く?」
セイバー「えぇ!足掻いて打ち勝ってみせます!」チラッ
ニコッ
ギル(なんだ?何故、我のほうをみて笑うのだ?)
ジル(あぁ…どうすれば…)
放課後
ギル(結局、あの雑種共はおとなしくしてたな…つまらん!帰るか)
セイバー「おい!」
ギル「はぁ…、何の用だ?」
セイバー「今日の私はどうだった!?強かったか!?」
ギル「はぁ?そんなこと知らん!」
セイバー「私はお前に言われて考えた…。そして、私は強くなろうって!」
ギル「そうか、まぁがんばれよ。我は帰る」
セイバー「お、おい!まだ言いたいことが!」
ギル(くだらん、変なこと言わなければよかった。我が見たいのはセイバーの苦しむ姿…
あんな、きらきらしたセイバーなど…見るに耐えん)
弓道場
士郎「おい、シンジ!」
シンジ「なんだよ?衛宮、部活の邪魔しないでくれるかな?」
士郎「セイバーの弁当を捨てたのお前だろ!」
シンジ「!?お、おい衛宮。いくらなんでも俺がそんなことするわけないだろ?」
士郎「そ、そうだよな…疑ってわるかった…」トボトボ
ジル(うぅ…、アレは衛宮士郎…。やはり犯人探しを…)
そして時は流れて行き
セイバーにたいするいじめも次第に消滅していった。
なにもかもが丸く収まろうとしている中、
この青年、ギルガメッシュだけは違った。
日に日に彼の不満は苛立ちへと変わっていったのだ。
無理も無い
元をたどればセイバーを苦しめるためだけに作った世界。
セイバーの幸福など彼にとってあってはならないことなのだ。
言峰…、帰ったら八つ裂きにしてくれると何度思ったことか…
しかし、この装置、世界を作ったのは言峰綺礼…
それを忘れてはならない…
休み時間
セイバー「おい、ギルガメッシュ。」
ギル「なんだ?」
セイバー「あの時、お前は私を勇気付けてくれたであろう?」
ギル「そんな覚えはない。」
セイバー「お前に自覚がないにしろ。私はお前にあのような事を言われ腹が立った。
お前を見返して、そして強くなろうって思ったのだ。」
ギル「くだらん。」
セイバー「だから、その、ありがとう!それじゃ!」タッタッタッタ
ギル(くそっ!なんのつもりだ!?セイバー、このままでは済まさないからな!!!)
昼休み
ワイワイガヤガヤ
ジル「すみませんでした!!!!!!!!!!!」
シーン
セイバー「え?」
士郎「どうしたんだよ…急に」
ジル「この間、お弁当を盗んだのは私なのです!!」
士郎「おい!どういうことだ!」
ジル「私は彼女のお弁当を盗んで中身を見てやろうなどと思っておりましたのです。
ですが、いざ中身を見てみると…。大河殿やらの手紙が入っておりまして…
さすがに返してあげるべきだと…」
セイバー「それで!貴様は手紙もろとも捨てたというのか!!」
ジル「い、いえ!とんでもございません!私はこの通り…罪悪感でいっぱい
でありまして…ですが…」
士郎「なんだ!?」
ジル「ひっ!ですがあの男に!ギルガメッシュ殿に命令されまして!!!!ごめんなさいぃぃ!!!」シクシク
士郎「ギルガメッシュ…」
セイバー「え?え?え?」
ギル「ちっ」
士郎「おい!!ギルガメッシュ!お前!どういうことだ!?」
セイバー「下がってください…士郎。ギルガメッシュ…どういうことなのです?」
ギル「」
セイバー「答えてください!!」バンッ
ギル「」
セイバー「私は…、あなたに勇気づけ…」ポロポロ
ギル「ふふ」
セイバー「え?」
ギル「フフ、フハハハハハハハハハ!!!!!!!!」
ギル「お前を勇気付けた覚えなどない、何を勘違いしている?」
セイバー「だが、あのとき…」
ギル「言ったであろう?我は苦悩し足掻くお前を見たかったのだ。
何を履き違えた?まぁ、いい。結果としてお前をこうして絶望へ突き落とせたのだからな
ハッハッハッハッハ!」
セイバー「…。」ポロポロ
士郎「お前!!」
ギル「どうした?セイバーよ。何か我に言いたいことでもあるか?」
セイバー「この下郎が!!」
タッタッタッタ
ギル「ふん」 バシッ
セイバー「あう!」バタッ
士郎「「セイバー!」
ギル「さぁ、立て!セイバー!この我は憎いだろう?」
セイバー「貴様ぁ!」
士郎「俺がセイバーを守る!」
ギル「雑種が!お前は何も守れん!」ドカッ
士郎「うぐ!!」バタッ
セイバー「士郎!!」
ギル「ハッハッハッハッハ!」
セイバー「何故…。こんな酷いことを…」
ギル「これはお前に対する愛だ。セイバーよ」
セイバー「こんなもの!愛でも何でもない!」
ギル「ほう、戦いに生きたお前にわかるはずがなかろう!」
セイバー「お前は私を愛してなどいない!!」タッタッタッタ
ギル「ほざくな!」バシッ
セイバー「う…」
ギル「雑種には到底理解できまい、お前はそう這い蹲りもがいてこそ美しいのだ」バシッ
セイバー「あがっ」ドタッ
シンジ「お、おい…これはさすがに…」
ギル「おい、雑種共。この部屋から出れ我が制裁を下す。貴様らは黙ってろ!!」
セイバー「貴様…、貴様は本当の愛を…しらない、うぐ…」
ギル「フフ、ならお前にはわかるのか?祖国に見捨てられ滅んだ哀れな王よ!」
セイバー「私は…、この世界では…ただの女だ!」サッ
ドカッ
ギル「うぐ!なに!?」
セイバー「はぁ…はぁ…私はただの女子高生!普通の女の子だ!」
ギル「…。そうか、お前は騎士王ではないのか…」
セイバー「この世界の私には!恋をする権利だって!友達を作る権利だってある!」
ギル「はぁ、ただの小娘には興味がない…」
ギル「最後に一ついいか?」
セイバー「なんだ?」
ギル「この世界の我はどんな者なのだ?」
セイバー「どういう意味だ?」
ギル「世界を背負ってなどいない、英雄王でない我…
ただの高校生の我だ。」
セイバー「礼儀正しい、好青年だととでも言おうか…」
ギル「そうか…、そいつは普通の恋愛とやらをして、友もいるのか?」
セイバー「もちろんだ」
ギル「」
その後、ギルガメッシュは
何事もなかったかのように
教室を後にした。
教室に残された傷ついたセイバー、士郎は
恩師である言峰先生に無事保護された。
学園の門を出たところで
ギルガメッシュの体は消え始めた。
この世界から消えようとする中、
彼は一体何を思ったのであろうか…
言峰「どうであったっか!?セイバーの苦しむ姿が見られたのか!?」
ギル「…。」
言峰「どうした!?まさか、失敗でもしたのか!?なら、もう一回」
ギル「やかましい!!」
言峰「おい、一体何があったというのだ?」
ギル「なぁ、言峰」
言峰「どうした?」
ギル「我は今のままでいいのか?」
言峰「もちろんだ。ギルガメッシュ。」
ギル「そうか。我は少し休む」
言峰(?装置がサーヴァントの脳に支障をきたしたとでも言うのか?わからん…)
切嗣「HRの前に転校生を紹介します。」
ワイワイガヤガヤ
ギル「失礼します!」ガラッ
ギル「みなさん、初めまして!これからよろしくお願いします!!!」ニコッ
おわり
あっちの世界のギルは
子ギルをイメージしました!
ありがとうございました!
乙!
でも、乙
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